冬の肌トラブルの原因と予防法

冬は寒さや乾燥などで肌トラブルが起きやすい季節です。

朝起きて鏡を見ると、顔のクスミやむくみ・カサツキ・こわばりなどに驚き、ショックを受けるのに、ついそのままにしてしまう事ってありませんか?

冬の肌トラブルを放置すると、後々大変な事になります。今回は冬の肌トラブルの主な原因と対策について紹介します。

冬の肌トラブルの原因は?

冬は湿度が低いため、肌の水分も失われがち。そのうえ暖房で部屋の空気が乾燥することが、肌の乾燥に追い打ちをかけます。

乾燥は角質層の水分を奪い小じわの原因になります。また乾燥により肌表面のきめが崩れて凹凸を作り、肌が暗くくすんだように見えます。

さらに乾燥が進むと肌のバリア機能が低下して、外部からの刺激を受けやすくなり、赤味やかゆみなどの炎症を引き起こします。

また、寒くなると血管が収縮して血行が悪くなり、肌のターンオーバーが乱れ健康な角質が保てなくなります。

そうなると古い角質が排出されないまま肌に残ってしまい「角質肥厚」の状態に。そうなると化粧水やクリームを補っても浸透しづらくなり、より乾燥が進みます。

保水力が失われ乾燥した肌は透明感を失い、くすみやクマ、たるみなどの肌トラブルを招きます。

つまり、冬の肌トラブルの主な原因は「乾燥」と「ターンオーバーの乱れ」といえそうです。

冬の肌トラブルの予防法

冬の肌ケアは、肌深部の真皮層とリンパに働きかける「代謝ケア」が重要です。

そのためには ①古い角質を溜めない ②リンパの流れを良くして老廃物を排出する

③からだを温めて血行を促すなどが必要です。

これを踏まえて、「血行促進」や「代謝アップ」に効果的なマッサージ法を紹介します。

■真皮に働きかけるマッサージで血行促進

マッサージは肌表面をやさしくなでる表皮マッサージが一般的ですが、冬肌には深部の真皮層までケアするマッサージが特に必要となります。

真皮ケアマッサージは、「手のひら全体を使い、顔を包み込むように体温を肌に伝えて血行を促進させる方法です。

顔の中心から外へ、下から上へと筋肉をゆっくり引っ張りながら肌を温めると、血行が良くなっていきます。

■リンパの流れを意識した「巡りケア」で代謝アップ

冷えや睡眠不足、ストレス等があると全身の巡りが悪くなり、代謝が低下します。特にリンパの流れが悪くなると毒素が溜まってむくみやくすみの原因に。

老廃物を押し流すように意識しながら、顔の中心から外側へ、首は耳の下から鎖骨へ、後ろ側は生え際から肩へ向かって、リンパの流れ(巡り)を良くするマッッサージを心掛けましょう。

最後にホットタオルをのせれば美容成分の浸透もアップし、さらに効果的です。

■頭皮マッサージは顔のたるみにも有効

顔と頭皮は一枚の皮ですから、頭皮の血行促進ケアを怠ると顔のたるみにつながります。

頭皮の血行をよくすると、毛根が刺激されて、健康な毛髪を作りだすと共に顔のたるみも防ぐのです。

まずは、硬くなっている頭皮をマッサージで柔軟にすることです。

血行促進や育毛促進効果を持つ、アロエ配合のヘアトニックなどを活用するとより効果的です。

保湿に効果的なスキンケアのポイント

①大量の化粧水をバシャバシャつけない

しっかり保湿をしようと化粧水を一度に大量につけがちですが、これはあまり効果がありません。

バシャバシャと必要以上につけても蒸発するだけですし、その際に肌の水分や皮脂を奪っていくことになり逆効果です。10円玉くらいの量を何回かに分けて付けるようにしましょう。

掌で顔を包み込むようにやさしくパッティングすると、より浸透しやすく効果的です。

②保湿クリームは人肌に温めながら塗る

乳液やクリームを丁寧に塗ることで、保湿効果も上がります。乳液やクリームを手に取り、人肌に温めてから塗るようにしましょう。温めると伸びがよくなり、肌への負担を避けられます。

こすらずに顔の内側から外側へ、下から上へやさしく伸ばし、最後に顔を包み込むようにハンドプレスをすると、成分がよりなじんで浸透しやすくなります。

③保水力の高い「セラミド」配合のクリームで保湿する

皮膚のうるおいを保つ保湿成分の中で、大きな役割をするのが「セラミド」です。セラミドは細胞と細胞の間を埋める脂質で、角質層の水分を保持し、皮膚の保湿とバリア機能を高めます。

セラミドは、皮膚の新陳代謝の過程でつくられるため、代謝が低下すると生産量が減少し、うるおいを保持する能力が弱まります。

またセラミドは、加齢と共に生産量が減少していきますから、肌トラブルを起こさないために、セラミド配合のクリームで外から補うことが大切です。

根菜類を食べて代謝アップ

冬に旬を迎える野菜の中でも、特に根菜類は血行をよくして代謝を高める働きがあるため、「内側から身体を温める野菜」と言われています。

根菜が“身体を温める”理由として、主に以下の3つが挙げられます。

①根菜類の多くが夏に旬を迎える野菜より水分が少ないため、身体を冷やさない。

②豊富なビタミンを含み、血行促進作用や毛細血管の弾力を保つ作用がある。

③豊富なミネラルが、血液や筋肉を作るたんぱく質の働きを助ける。

また、根菜類には比較的固い野菜が多いので、煮込みやスープなど長時間加熱する料理に使われることも“身体を温める”要因です。

冬は具たくさんの豚汁やポトフなど、多種の根菜を一度に味わえる料理も多いので、根菜メニューにぜひ挑戦してみてください。

まとめ

冬は乾燥や血行不良などによりターンオーバーが乱れ、肌老化が加速する季節です。

肌には本来、常に健やかであろうする働き(本能)が備わっています。

しかし乾燥や冷え等の外的要因や食生活などの生活習慣により、血行不良や代謝低下が起こり、肌本来が持つ働きが悪くなるため肌トラブルが発生します。

マッサージや保湿、食生活の改善など、正しいケアを行い、肌本来が持つ「きれいになろう」とする力を十分発揮できる環境を作りましょう。

スキンケアは優しく行い肌に負担をかけないこと、ハンドプレスで保湿成分を効率よく肌深部まで浸透させることも大切です。

今すぐ冬肌のダメージケアに取り組み、春にダメージを残さないよう頑張りましょう。