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みぞおちのあたりがシクシク、キリキリ、ズキズキと痛んだことはありませんか。
たとえどんな痛みでも、痛みが起これば不快で生活の質はぐんと落ちてしまいます。
ここでは胃が痛む原因や、胃痛をできるだけ早く和らげる方法を紹介します。
胃の痛みは胃の粘膜を覆っている粘液が減り、胃酸が胃壁を刺激することで胃壁が荒れて起こります。
病院を受診し、レントゲンを撮ると、胃壁に小さなうっ血やただれなどの炎症が確認されることがあり、これが「急性胃炎」と呼ばれるものです。
急性胃炎の場合は、消化の良いものを少量ずつ摂りながら(時には絶食をして)、胃を休ませると数日で楽になります。
しかし胃痛があるにもかかわらず、相変わらずの不摂生を続けると「慢性胃炎」や「潰瘍」「穿孔」などへと症状が進むことがあるので注意しましょう。
また胃痛がなかなか治まらない場合や、頻繁に繰り返す場合は自己判断せず、医師に相談しましょう。
朝食を抜いたり、1日1食という食習慣だと、胃の中が空っぽになる時間が長くなり、胃酸だけが分泌されて胃が刺激を受けやすくなります。
胃に不快感のある人は、できるだけ決まった時間に、1日3食規則正しく食べるようにしましょう。
アルコールやコーヒーは適量なら胃酸の分泌を促し消化を助けますが、度数の高いアルコールやブラックコーヒーの飲み過ぎは胃壁を刺激し、荒らす原因になるので注意しましょう。
喫煙すると胃粘膜の血管が収縮し血流が悪くなるため、胃粘膜の脆弱化や機能低下を引き起こします。さらに喫煙は胃酸の分泌を促進するため、胃壁を荒らす原因にもなります。
喫煙習慣があると、常に胃粘膜の血流低下と胃酸による胃壁への攻撃が続いているため、胃の状態は決して良くはありません。胃に不快感を覚える人は是非「禁煙」に取り組んでください。
極端に辛い物やキンキンに冷えたものなどは胃に負担をかけます。
また脂っこい物は消化に時間がかかり、胃酸をたくさん分泌するため胃の負担が大きくなりますから、たくさん摂るのはやめましょう。
ストレスのない生活など現代社会においてはほぼないに等しいですが、ストレスがたまると自律神経が乱れ、胃酸が過剰に分泌されて胃壁への刺激が強まります。
ストレスを感じやすく、影響が胃に出やすいと自覚している人は、できるだけ考え込まないよう、気分転換の方法をいくつか見つけておきましょう。
また自律神経を整えるために、お風呂にゆっくりつかったり、部屋の中に好みのアロマを漂わせたり、1日に何回かは意識して深呼吸をするなども効果的です。
夜更かしをして夜中に飲食をしたら胃を荒らします。十分な睡眠はストレスをリセットするためにも必要ですから睡眠時間は十分に取りましょう。
便秘が原因でみぞおちのあたりが痛くなることがあります。
便秘が原因とはっきりしている場合は、食事や運動、排便習慣を見直して便秘の改善に努めることが大前提です。
食物繊維の多い食事も大切ですが、不溶性食物繊維の摂り過ぎは消化が悪く胃に負担をかけるので適量を摂るようにしましょう。
【原因⑧】ピロリ菌
胃の粘膜に生息しているピロリ菌(ヘリコバクターピロリ)が原因で胃痛が起きることがあります。
ピロリ菌の感染者は国内に約3500万人と言われており、上下水道が十分に普及していなかった高齢の世代に多いと言われます。
多くの人が無症状のまま生活していますが、ピロリ菌がいることがわかったら、胃潰瘍や胃がんのリスクを下げるためにも除菌療法を受けましょう。
抗菌薬などを1週間服用することで約8割の人が除菌に成功すると言われます。
痛みを和らげるのに最も効果的なのは、やはり胃薬を使うことです。
症状によって、胃酸の過剰な分泌を抑える「H2ブロッカー」や「M1ブロッカー」と呼ばれるもの、出過ぎた胃酸を中和する「制酸剤」があり、こちらは即効性が期待できます。
制酸剤には胃粘膜の保護や痛んだ胃粘膜を修復する成分が配合されているものも多くあります。
みぞおちとおへそを結んだ線の中間あたりを指で押したり、使い捨てカイロやタオルなどで温めると楽になります。ここは「中脘(ちゅうかん)」というツボで胃腸の疲れに効果があります。
椅子に腰かけて、両膝の外側のくぼみから指4本分下にある「足三里」というツボを親指やゴルフボールなどの球体で強く刺激します。胃酸の分泌を正常に戻し、胃痛や胃もたれを和らげます。(イラストの③)
膝の皿の外側から指3本上がったあたりが「梁丘(りょうきゅう)」というツボで、胃痛や胃もたれ、整腸作用に効果があると言われています。(イラストの②)
親指と人差し指の間にある「合谷(ごうこく)」というツボを強めに押します。胃痛だけでなく頭痛や歯痛にも効果があると言われています。
胃酸の出過ぎで胃の粘膜が荒れて起こる胃痛には、胃壁を保護する成分を含む牛乳がおすすめです。50~60度に温めた牛乳をゆっくり飲みましょう。
鎮静作用もあるのでリラックスして、痛みの感じ方も和らぐかもしれません。
いっとき、牛乳のタンパク質は胃酸によって固まるので消化されず、より胃に負担をかけるという噂がありました。
しかし、牛乳のタンパク質(カゼイン)は、胃の中でヨーグルトのような状態になります。
そして、その構造自体がたんぱく質分解酵素が自由に入り込めるような隙間の多い構造になっているので、どんどん分解され胃に負担をかけることはないようです。
キダチアロエは「いしゃいらず」と呼ばれ、昔から民間薬として親しまれてきました。その後、研究が進み、キダチアロエの成分には炎症を抑える作用や、傷を修復する作用があることがわかりました。
胃痛も多くは胃の炎症です。胃が痛いと感じたら、キダチアロエを粉末に加工したものを水や白湯で飲み、30分ほど胃の中に食べ物や飲み物を入れないようにすると、傷んだ胃壁にくっついて炎症を抑え、徐々に痛みが和らいできます。
個人差はありますが、胃のむかつきや痛みには比較的即効性があるようです。胃痛を起こしやすい人は予防のために、少しずつ毎日続けることをおすすめします。
胃痛を何度も繰り返す場合は、ここで紹介した「胃痛の原因」に当てはまるものがないかを考え、原因を取り除くことが重要です。高齢の方で胃痛を繰り返す方は、ピロリ菌を疑ってみてもよいかもしれません。
また胃の痛みが起きてしまったら、少しでも早く楽になるために、リラックスして温かいミルクを飲んだり、即効性があるといわれるツボ押しなどの対処法を試してみましょう。
市販薬を購入するときは、薬剤師に症状をしっかりと伝え、症状に合った薬を選びましょう。